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∥大阪湾の環境 2.大阪湾の海域環境 「水質」
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富栄養化の進んだ停滞性の内湾域では、底層水中の溶存酸素(DO)の不足が、底生魚介類や底生生物の生息に影響を及ぼしている。
大阪湾におけるDOの季節変化をみると、夏季に底層水のDOが低下している。
DOの分布図をみると、神戸港ポートアイランド沖から大阪港夢洲沖にかけては2mg/L未満であり、これは酸素飽和度30%未満に相当する。この海域は栄養階級でみると腐水域から過栄養域にあるものと考えられる。これらの海域では、夏季に表層で赤潮が発生することもあり、植物プランクトンによる夜間の呼吸や大量の死骸が海底へ沈降することにより、底層でさらに酸素が消費される可能性がある。
また、溶存酸素濃度の低い海域では、富栄養化の指標であるアンモニア性窒素(NH4-N)やリン酸性リン(PO4-P)の濃度が高い傾向がある。
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底層水のDOの季節変化 |
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出典: |
大阪府水産試験場「大阪府水産試験場事業報告」 (昭和60~平成17年度)
大阪府立環境農林水産総合研究所「事業資料集」 (平成18~令和元年度)
大阪府立環境農林水産総合研究所水産技術センター資料 より作成
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夏季の底層水質濃度分布
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(注): |
底層水の測定層は、測点2~7が海底上5m、測点8が海底上2m、その他の測点が海底上1mである。 |
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出典: |
大阪府立環境農林水産総合研究所「事業資料集」 (平成30~令和元年度)
大阪府立環境農林水産総合研究所水産技術センター資料 より作成
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海域の栄養階級の区分と溶存酸素分布について |
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出典: |
吉田陽一「低次生産段階における生物生産の変化、 水産学シリーズ1 水圏の富栄養化と水産資源増養殖」(恒星社厚生閣、 昭和58年)より作成 |
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溶存酸素(DO) |
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水中に溶解している酸素量のことをいう。
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